青頭巾

(太平山大中寺 根無しの藤)


大中寺 山門

大中寺 由来

根無しの藤 2008年夏

根無しの藤 2001年夏
禪師見玉ひて。やがて禪杖を拿(とり)なほし。作麼生何所爲(そもさんなんのしよゐ)ぞと。一喝して他(かれ)が頭を撃(うち)給へば。忽氷の朝日にあふがごとくきえうせて。かの青頭巾と骨のみぞ草葉にとゞまりける。現(げ)にも久しき念のこゝに消じつきたるにやあらん。

(雨月物語 より)

(太平山大中寺 根無しの藤)

 太平山大中寺は七不思議がありまして、その中の一つに青頭巾の話にあたる「根無しの藤」の話があります。青頭巾に登場する鬼坊主を持っている杖で頭を叩いたところ成仏した。墓標の変わりに杖をさしたのが「根無しの藤」となったわけです。
 昨年は周りの木々が伐採されていたのでさわやかな雰囲気でしたが、8年前の時は天候がよかったものの周りの木々が生えていたので、いかにも鬼坊主が出てきそうな雰囲気でした。雨月物語では「葎(むぐら)むすぼふれ。尾花おしなみたるなかに」と書かれているように周りには雑草やススキが生い茂っていることから雰囲気が暗めなほうがいいと思います。
 ただ、快庵禅師が再興したのであれば、昨年のような光さす雰囲気が似合うのではないかと思います。

住所:栃木県下都賀郡大平町西山田
交通:JR両毛線大平下駅 車7分、徒歩30分  東武日光線新大平下駅 車で10分


(戻る)